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鎌倉のハイキングコースは標高は高い場所でも150m程度ですが、場所によっては滑りやすい岩場などもあります。トレッキングシューズなど歩きやすい服装でお出かけください。

祇園山ハイキングコース

鎌倉のハイキングコースの中では、もっとも距離が短いお手軽コースです。短いながらも豊かな自然の中を歩くことができ、祇園山山頂(見晴台)からは、気持ちのいい由比ヶ浜の展望が楽しめます。→イラストマップ

祇園山山頂の「見晴台」

鎌倉駅から鶴岡八幡宮へ

まずは、若宮大路へ

まずは、若宮大路へ

鎌倉駅に到着したら、バスターミナルのある東口に出ます。
バスターミナルを突っ切った先の「鎌倉駅入口」交差点で左折して、大通りを歩きます。この大通りは「若宮大路」という、最初は鎌倉時代に造られたという歴史を持つ鎌倉のメインストリートです。

鶴岡八幡宮の正式参道「段葛」

鶴岡八幡宮の正式参道「段葛」

若宮大路は、南は由比ヶ浜の海岸から北は鶴岡八幡宮までを結んでおり、海側から順に、一の鳥居、ニの鳥居、三の鳥居という3つの大鳥居があります。
鎌倉駅の近くにあるのはニの鳥居。ニの鳥居から鶴岡八幡宮までの間には、若宮大路の中央に一段高く盛土された歩道が続いています。これが鶴岡八幡宮の正式参道「段葛(だんかずら)」です。

遠近法が使われている?

遠近法が使われている?

「段葛」は、源頼朝が、妻の政子の安産を祈願して造ったとされます。
桜並木が植えられているほか、実際よりも距離を長く見せるため、鶴岡八幡宮に近づくほど道幅が狭くなる、遠近法の技法が使われています。

鶴岡八幡宮は全国有数の神社

鶴岡八幡宮は全国有数の神社

鎌倉駅から鶴岡八幡宮までは、寄り道せずに歩けば、10分ほど。三の鳥居の先が、鶴岡八幡宮の境内になっています。
鶴岡八幡宮は、鎌倉を代表する神社であるとともに、全国的にも有名な神社です。八幡神は軍(いくさ)の神であり、鎌倉を治めた源氏の氏神でもあったために、大事にされてきた歴史があります。

大路から路地へ

鎌倉の「萩寺」

鎌倉の「萩寺」

鶴岡八幡宮の参拝を終えたら、三の鳥居を出て、目の前の道を左に進みます。この道は、若宮大路に対して直角に、東西(横)に伸びているので、横大路と名前が付いています。
「メーカーズシャツ鎌倉」本店などを見ながら先へ進むと、正面に宝戒寺(ほうかいじ)というお寺が見えてきます。このお寺は、別名「萩寺」と言われており、9月中旬から下旬頃、境内一面に白萩が咲くことで有名です。

小町大路とは、どんな道?

小町大路とは、どんな道?

宝戒寺を出たら左手に歩いて行きます。この若宮大路と並行する道は、小町大路と呼ばれています。
鎌倉時代、現在、宝戒寺が建っている場所には、執権の北条氏の屋敷があり、小町大路沿いのこの付近には武家屋敷が並んでいたといいます。
この小町大路の途中から、道標に「北条高時腹切やぐら 東勝寺跡 祇園山ハイキングコース」と書いてある路地に入っていきます。

鎌倉幕府滅亡の地へ

蔵のカフェでのんびりと

美しいアーチ橋

路地に入っていくと、まもなく「燕カフェ 鎌倉」があり、さらにその先には「OMOTE」という洋館カフェが左手にあります。
そして、注目して欲しいのが洋館カフェのすぐ先に架かっている東勝寺橋。大正13(1924)年に、当時の先進的デザインを取り入れて建造されたアーチ橋。その姿の美しさから人々に愛されています。

鎌倉幕府滅亡の地

鎌倉幕府滅亡の地

東勝寺橋から、さらに100メートルほど歩いて行くと、左手に空き地が広がっています。ここが鎌倉幕府滅亡の地である東勝寺跡。元弘3(1333)年、新田義貞の鎌倉攻めで、敗北を悟った鎌倉幕府の十四代執権・北条高時ら一族郎党700名以上が東勝寺に立てこもり、火を放ち自刃して最期を遂げました。

いよいよハイキングコース、スタート!

「初えびす」の本覚寺

やぐらの前からハイキングコーススタート!

東勝寺跡の原っぱの奥には、「北条高時腹切やぐら」がぽっかり口をあけています。「やぐら」とは、横穴式墳墓のこと。この「北条高時腹切やぐら」の前からハイキングコースがスタートします。

ユニークな「にぎり福」

緑いっぱいの山道

山道に入ると、住宅地のすぐそばなのに、こんなにも豊かな自然と静かな空間が残されているのかと驚くと思います。祇園山ハイキングコースは、鎌倉のハイキングコースでは最も距離が短い「お手軽」コースではありますが、しっかりとアップダウンもあり、山歩きの雰囲気も味わえます。

見晴台と八雲神社の分岐

見晴台と八雲神社の分岐

山道を歩きはじめて、30分ほどで「見晴台」と「八雲神社」の分岐に到着。まずは、「見晴台」に向かいます。ちなみに「八雲神社」への道は下山ルートになっています。

最高の海の景色!

最高の海の景色!

祇園山ハイキングコースは、鎌倉市街地の北側からファッションショーのステージのように海のほうに伸びており、この祇園山山頂の「見晴台」からは、材木座海岸と由比ヶ浜の海を一望することができます。
手軽な登山の割に、こんなにも素晴らしい景色が楽しめて最高です!

ハイキングコースも!

八雲神社へと下りていきます

存分に景色を楽しんだら、先ほどの分岐点まで戻り、八雲神社境内へと下りていきます。
八雲神社は大町地区の鎮守で、鎌倉最古の厄除(やくよけ)の社といわれます。源頼朝の高祖父にあたる八幡太郎義家の弟、新羅三郎義光が、兄の奥州攻め(後三年の役)の助勢に赴く途中で鎌倉に立ち寄ったときに、疫病が流行し人々が苦しむのを見て、疫病退散のため、京都の「祇園さん」こと八坂神社を勧請したのがはじまりとされます。

登山口は妙本寺の境内にも

登山口は妙本寺の境内にも

八雲神社から鎌倉駅までは徒歩10分ほど。
ちなみに、祇園山ハイキングコースの登山口は、東勝寺跡と八雲神社の中間地点にあたる妙本寺の境内にもあります。妙本寺は大きなお寺の割に、とても静かな雰囲気の良いお寺です。ぜひ、お参りしてみてください。

アクセス

モデルコース データ
徒歩区間の距離 約3.8km(鎌倉駅~鶴岡八幡宮~祇園山見晴台~八雲神社~鎌倉駅)
コース所要時間 1時間半~2時間
注意点など
  • 所要時間は、あくまでも目安です。鎌倉は季節によっては大変混雑し、お店や施設に入りにくくなることもあります。
  • ハイキングコースを歩きます。歩きやすい服装、靴でお越しください。