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凜とした空気に包まれた北鎌倉の禅寺

円覚寺の歴史

円覚寺の歴史

禅宗(臨済宗)の寺院の格式を示す制度「五山の制」で、「鎌倉五山」の第二位に列せられている、格式の高いお寺です。正式名称は、瑞鹿山円覚興聖禅寺といいます。

創建は弘安5(1282)年。二度の元寇を戦い抜いた執権として知られる北条時宗が、戦いで亡くなった日本とモンゴル両軍の兵士の菩提を弔うために建立しました。

「円覚寺」という名前は、寺を建てるときに、地中から「円覚経」という経典が出てきたことに由来します。

夏目漱石の小説にも登場する山門と桜

夏目漱石の小説にも登場する山門と桜

総門をくぐり、拝観受付をすませ、先へ進みます。円覚寺境内でまず私たちを出迎えてくれるのが山門(三門)。この山門は、明治時代の文豪・夏目漱石の小説『門』にも登場します。

漱石は、明治27年、円覚寺の塔頭(たっちゅう)のひとつ「帰源院」に止宿、参禅しました。後に、この時の体験を活かして書いたのが、小説『門』です。

三門をくぐると、禅寺特有の凜とした空気が広がっていて、気が引き締まる思いがします。

円覚寺は桜の名所

円覚寺は桜の名所

三門の辺りは、桜がとても美しく咲きます。

三門の左手にある「選仏場」は、茅葺き屋根のとても風情のある建物。もともとは、仏祖(真理を悟った人)を選出するためのお堂で、僧堂と経堂を兼ねた建物として、江戸時代の元禄12年(1699)に建立されました。古い建物と桜、風情があっていいですね。

仏殿と方丈

仏殿と方丈

次は、仏殿に進み、ご本尊をお参りします。大正12年の関東大震災は、鎌倉にも甚大な被害をもたらし、円覚寺の仏殿も倒壊しました。再建されたのは、昭和39年。コンクリート造りの「大光明宝殿」という建物が、現在の円覚寺仏殿です。仏殿には、本尊の釈迦如来像が安置されています。

ご本尊のお参りをすませたら、方丈(ほうじょう)から先、境内奥のエリアへと進みます。

方丈とは、禅寺の長老などが住む建物のこと。円覚寺の方丈庭園には、多数の観音石像が並んでいます。一体一体の表情の違いを楽しみましょう。

神奈川県で唯一の国宝建築「舎利殿」

神奈川県で唯一の国宝建築「舎利殿」

神奈川県で唯一の国宝建築・舎利殿は、禅宗様の美しい建築。円覚寺境内にある、塔頭のひとつ「正続院」境内にあります。

舎利とは、お釈迦様の骨のことで、円覚寺の舎利殿には、鎌倉幕府の三代将軍・源実朝が、中国(宋)の能仁寺から請来した仏舎利を安置しています。

舎利殿は、普段は正続院入口から、屋根をうかがい見ることしかできませんが、ゴールデンウィーク、宝物風入期間(11月3日の文化の日を含む3日間)と正月三が日のみ一般公開され、「正続院」境内に入り拝観することができます。

円覚寺 その他のチェックポイント

五山塔

五山塔

あまり知られていませんが、総門から先だけではなく、北鎌倉駅前を通る県道(鎌倉街道)のあたりまでが円覚寺の境内です。明治時代の富国強兵政策の下、経済優先で鉄道を通したため、境内を横須賀線が通過すことになったのです。県道沿いに立つ石塔は、鎌倉五山の寺であることを示す「五山塔」です。

仏日庵

仏日庵

元寇(モンゴル来襲)を戦い抜いた執権として知られる、北条時宗の廟所「仏日庵」では、抹茶(500円 拝観料含む)をいただけるので、一息つくのもおすすめ。円覚寺境内には、このような塔頭(たっちゅう)と呼ばれる支院がいくつかあります。

紅葉の名所・円覚寺

紅葉の名所・円覚寺

円覚寺は、北鎌倉エリア随一の紅葉の名所として知られ、晩秋は、境内一帯が紅葉で彩られます。

紅葉が特に美しいのが、妙香池のあたり。紅葉、黄葉が織りなす美の世界は、まるで極楽浄土のようです。

国宝「洪鐘」

国宝「洪鐘」

三門に向かって右手の小高い山の上にあるのが、国宝「洪鐘(おおがね)」。「洪鐘」は、建長寺、常楽寺の鐘とならぶ「鎌倉三名鐘」のひとつです。洪鐘のわきにまつられている弁天様は、鐘を鋳造したときに、何度やってもうまくいかず、江の島の弁天様のご加護を受け、ようやく完成したことに由来します。

基本情報

宗派:臨済宗円覚寺派
住所:鎌倉市山ノ内409
電話番号:0467-22-0478
拝観料、拝観時間
アクセス:JR「北鎌倉駅」徒歩1分
地図:拝観案内・アクセス
公式ホームページ:臨済宗・円覚寺派本山 円覚寺

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