鎌倉の紅葉の訪れは遅く、例年、11月下旬から12月上旬頃に見頃を迎えます。昼間は、円覚寺や源氏山公園など鎌倉を代表する紅葉の名所を歩き、日没後は鎌倉で唯一、紅葉の夜間ライトアップを実施している長谷寺を訪れてみましょう。
鎌倉は2019年9月の台風でハイキングコースに大きな被害が出て、通行止めになっている箇所がたくさんあります。そこで、今回はハイキングコースを使わずに楽しめる、鎌倉の紅葉の名所5選めぐりコースをご案内します。
北鎌倉の円覚寺は鎌倉有数の紅葉の名所。円覚寺境内で特に紅葉が美しいのが、妙香池の周囲です。紅、黄、橙の木々が織りなす美は、まるで極楽浄土のようです。
円覚寺を出たら、横須賀線の線路に沿って歩き、明月院を目指します。明月院は「アジサイ寺」として知られていますが、紅葉もとても美しく、オススメです。
明月院の本堂には円窓が設えられて、窓の向こうに紅葉した木々が見えます。実は、窓の向こう側は「本堂後庭園」というお庭になっていて、ふだんは立ち入ることができませんが、アジサイの時期と紅葉の時期に限って、特別拝観が行われます。
次は、建長寺へ足を伸ばしてみましょう。明月院から建長寺へは、10分ちょっと。鎌倉五山第一位の建長寺の境内はとても広く、特に境内奥の方で、きれいに色付いた紅葉を楽しむことができます。
建長寺を出たら、少し北鎌倉側に道を戻ります。途中、長寿寺というお寺がありますので、その横の細道に入って行きましょう。この道は「亀ヶ谷坂(かめがやつさか)切通し」の道。山に囲まれた鎌倉には、外界との往来を楽にするために、人工的に山の尾根を削って道を開いた「切通し」が複数あり、亀ヶ谷坂は、「鎌倉七口」と呼ばれる代表的な7ヶ所の切通しのうちの一つです。
亀ヶ谷坂を超えた先で、横須賀線の線路をくぐり、化粧坂(けわいざか)切通しから源氏山に登ります。「山」とはいっても標高わずか93m。源頼朝の先祖にあたる源頼義・義家父子が奥州遠征の際に、この山の頂に白い旗を立てて戦勝祈願をしたと伝わります。頂上付近には頼朝の銅像があるほか、紅葉の本数も多く、紅葉狩りに最適です。
源氏山から銭洗弁財天の前を通り、坂を下りて、次は長谷に向かいます。もちろん、時間に余裕があれば、金運にご利益ありとされる銭洗弁財天もお参りしてください。長谷エリアには鎌倉大仏を本尊とする高徳院と、長谷観音を本尊とする長谷寺という2つの大きなお寺があります。
京都ではあちこちで行われている紅葉のライトアップですが、鎌倉では長谷寺が唯一。本堂のライトアップなども行われます。ライトアップの開催時期はお寺のホームページで公開されているのでチェックしてください。2019年は、11月23日(土・祝)~12月8日(日)までです。
徒歩区間の距離 | 約5.5km(北鎌倉駅~建長寺~亀ヶ谷坂切通し~化粧坂切通し~源氏山公園~高徳院~長谷寺) |
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コース所要時間 | 約2時間(片道) |
注意点など |
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